小説「日の暮れる里、日暮里」 〜第1話(プロローグ)〜

山口は転職活動中の30歳だ

今日も複数の企業に訪問し、1日を過ごしていた

24歳で大学を卒業してから、6年近くに渡り、

IT業界でシステムエンジニア(SE)の仕事をしてきた

そして、ある日ふと、「そうだ、転職しよう」と思い立った

同僚の誰からも「スーパーエンジニア」と言われている山口は、

毎晩23時頃になると、近所のスーパーで値引きになった弁当を買っている

特に、60%値引きで210円になった「カツカレー弁当」のコストパフォーマンスを最重要視している

まさに「スーパーエンジニア」である

山口の転職理由は「新しいことに挑戦して成長すること」である

「現職で日々与えられる、同じような仕事からは、なかなか成長を見出せない」

山口はいつも、そのように口にする

口にするものの、60%値引きで210円の「カツカレー弁当」は、いつも口にするようだ

この物語は、そんな山口の人間ドラマであり、恋愛物語であり、壮大なファンタジーであり、

、自伝であり、家族全員で涙するほど心温まるドキュメンタリーかもしれない

 

〜終〜